【卵巣嚢腫のはなし】総合病院編

 

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上記記事の続きになります。ぜひよんでくださいね~!

 

それからというもの、いろいろなことに気持ちが向かなくなってしまった。
大好きな仕事も、どうもやる気がなかなかでなかったり集中力が続かなかったり。
遊びも飲みも。みんなと同じく騒ぎたいし、盛り上がりたいのに。一向にテンションがあがらないとはこういうことを言うんだと実感し、同時に多くの人に申し訳ないと思った。

出張もあったため、家の近くの病院にいったのは年末に近づいた頃であった。

子供を産むまで婦人科なんてかかると思ってなかった。。。

そう思いながらも、向かっている途中ではだいぶ気持ちは落ち着いていた。
そういわれれば、下っ腹出できたから腹筋したり、最近サボってたトレランしようと思っていたなぁ。

押すと張った感じがするのも言われてみれば確かに。。。

健康診断と同じように検査をする。
「んー、たしかに腫れているね。大きさは…
9センチくらいあるね」

「9センチですか?」
(この前よりも大きくなっている。ちゃんと測ったらそのくらいあるのか。。。)
「ちょっとね、ここではもう処置できないから近くの大きな病院へ行って。
紹介状書いてあげるから。」

「右の卵巣がね、親指の第一関節くらいのが9センチになっているの。
もう少し精度が高い検査してもらってください。」

「あと、激しい運動をすると、ねじれて破裂することもあるから、気をつけて。」

「ひぇ~。」

 

数日後、大きな総合病院へ。
平日はお年寄りがたくさん。

そのような中を通り抜け、婦人科の待合室で順番をまつ。

3回目はもう慣れた。
先日のクリニックでの要領で検査を再度する。

「卵巣もしくは卵管を含め大きくはれていますね。」
「聞いたかもしれないですが、これは手術をする必要があります。」
「う。。。やっぱりそうなんですね。。。」
「まあ手術といっても、良性腫瘍であればよくある症例なので、
そんなに難しいことはありません。」
「腹腔鏡手術といって、お腹に小さい穴をあけて、切り取ります。」
「はい。」

「殆どの場合、良性なんですが、しかしですね、まれに悪性の場合がありまして、それはココでは手術できなくて、さらに大きな病院に行く必要があります。」

「へ??」
(ここもけっこうデカイ病院だけど、大学病院とかそのレベル??)

「良性か悪性かはMRI検査をしないとわかりません。ですので、年明けMRIの検査をしに再度きて下さい。順番待ちで予約しないとできないので、今日は無理なんですよ」

「とはいえ、激しい運動さえしなければ通常通り生活して問題ありません。
くれぐれも破裂すると緊急オペでお腹を切り開かなければいけないので、そこだけ気をつけて下さい。」

「はい。。。。」

母親に連絡をした。
「なんか遠くないうちに手術するらしーよ、わたし。
良性か悪性かを検査してからだってさ~」

すぐには結婚も子育てもしなくていいかなと思ってたし、まだまだバリバリ働きたいと思っていたが、ふと今回の件でやっぱり産める時に子供は産んどきたいなと心から思った。

今の段階で産めなくなるわけではないが、まさか自分が婦人科にかかると思ってなかったし、
この一ヶ月の間でいろいろなことを考えた。

キャリア観や働き方・ライフプランに大きな衝撃が走った。
そんな年末年始。
だいぶ、自分なりに受け止められてはいるものの、今でもたまに不安になることもある。


MRIなんてやったことない。

なにより手術がどのくらいの時間と日数がかかるの?費用どのくらいかかるの?
他にも大好きな仕事に穴をあけたくないし、、


いよいよ次はMRI検査。
大したことないといいんだけど。

【卵巣嚢腫のはなし】健康診断直後編

 前回、健康診断を受けたお話の続きです。

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「じゃ、またあとでねー!」
次のアポのためにそれぞれ分かれて目的地へ向かう。

ダメだ。不安すぎる。

怖くて怖くて、Googleですぐ検索した。
チョコレート嚢腫
チョコレート嚢腫 卵巣
チョコレート嚢腫 7センチ

結果をみると、どうやら成人した女性なら誰でもなる可能性があるらしい。
私のようにあまり自覚症状がないパターンもめずらしくないが、
ほっとくと不妊症の原因になったりする。

「ほー。」

嚢腫が小さい場合には薬での治療でよくなることがほとんどだが、
6センチ以上になると手術の可能性が大きい。

「しゅ、しゅじゅつ???」

なんでも嚢腫が大きいと破裂する可能性があり、
その場合には激痛が走り、緊急オペをしなくてはならなくなるためとのこと。

そんなおおごとな感じ???

至って表面上は健康なのに???

とにかくちゃんと検査しないと本当のことはわからない!
大丈夫大丈夫。。

おまじないのように何度もつぶやきながら、銀座での予定をこなした。

渋谷に戻り、オフィスに入る前に、
メイクを直す。

目がうっすら赤くなっているので、それを隠すように。

「よし!」

自分の席についてからは、いつもの自分を演じきった。
「大丈夫、大丈夫。」

会社の忘年会の最中も、他のことを考えて。楽しいことだけを考える。

「大丈夫、大丈夫。」

バカみたいに思うかもしれないが、夢でしたー!とかなるんじゃないかって
思ってた。

そうじゃないと不安に押しつぶされて、泣き崩れそうだったから。
大丈夫!ってこの日、何回呟いただろう。

【卵巣嚢腫のはなし】健康診断編

「卵巣が腫れている」と診断されてからまとめていた日記を

ブログに再度書き起こそうと思った。

ことの始まりは2016年12月16日。

遡って綴っていこうと思う。

 

 

その日は朝からハードスケジュールだった。
朝イチで文京区にある企業様と打ち合わせ、その後昼過ぎから恵比寿で健康診断。
夕方から銀座で自治体主催の協議会に出る。渋谷に戻って雑務を片付けて、
会社全体での忘年会。
 
12月中旬というところで、もう年末の慌ただしさがきている。
さっさと予定をこなして、夜は、ビール飲んで今週も終わりー!
 
13時くらいまではそんなテンションだった。
 
「毎年健康診断で引っかかることなんてなかったし、今年もさっと終わるよな~、きっと」
クリニックの待合室でお客さんからのメールに目を通しつつ、そんなことを心の中でつぶやく。
 
名前が呼ばれると、身長・体重・採血等々順調に進む。
 
体重増えてないけど、最近運動してないな、とふと思った。
 
そして、婦人科検診。
 
何度やってもあのなんとも言えない感触がイヤなんだよなぁー
ふとそんなことをのんきに思っていたら、なんか様子がおかしい。
 
さっと終わるイメージだったのだが、
なんか…長くないか…??
 
先生も、「んー、なるほど。」とか「そうかー、ちょっとこっちでも見てみようか」
とかいろいろ言っている。
 
不安がよぎる。。。。
 
先生「はい。いいですよ~。診察室へどうぞ。」
先生「落ち着いてきいてね。今見てみたら、右の卵巣がだいぶ腫れているみたい。」
私「は???」
先生「通常2センチくらいしかないんだけど、7センチ以上になっている。これまで
お腹が痛いとか自覚症状はあった?」
私「たまーにありましたけど、そんなびっくりすることのほどじゃありませんでした。」
先生「そっか自覚症状がない場合もあるからね~。たぶんチョコレートかな。」
私「チョコレート?なんですかそれ。」
先生「チョコレート嚢腫って聞いたことないか。子宮内膜症はあるかな??」
私「聞いたことはあります。」
先生「子宮内膜がなんらかの理由で、卵巣に戻ってくっついているの。
実際に色がチョコレートみたいだからチョコレート嚢腫っていうんだけど。」
私「…。」
先生「これはね、ほっとかないほうがいい。健康診断の結果を待たずに、
早めに家の近くの病院でもっかいみてもらった方がいいね。」
私「…。(あたま真っ白)」
 
(チョコレート嚢腫?なんかヤバイやつっぽいな・・・)
 
だんだんと恐怖が襲ってきた。
あの時の感情ってなんて表したらいいかわからない。
不安すぎて、でも冷静をよそおうとして、でも急に目頭がじーんときて。
 
どうしたらいい??落ち着け、落ち着け・・
とにかく母親に連絡しよう。
誰かに「大丈夫だから。」って言ってもらえないとダメだ、これ。
 
ロッカールームで着替えている途中、同時期入社で仲良くしている先輩がいて、声をかけてくれた。
「せっかくだし、さくっとランチしよーよ!」
 
ほんとに軽いパニック状態になってて、涙が溢れる寸前。
他のことに気を向けて、一瞬忘れないと、今日の残りのスケジュールは
こなせそうにない。
そして、なによりこの先輩にはなんでも話せると思っていた。
 
受付で通常のフローとは何やら違う手続きをし、支払をしている様子をみた先輩は、
「なんかあったの?」
とエレベーターの中で声をかけてきた。
 
「なんか婦人科検診ひっかかって、もっかい病院に行けと言われました。」
「不安すぎます。今までこんなことなかったのに。。。。」
「えー!?それは心配だね。。」
「先輩いてよかったですよ。1人だと悪い方ばかり考えちゃう。」
「今日はテンション低めですが、許してください。笑」
「いーよいーよ。一旦気持ち落ち着けよう。」
 
そんな感じで、次のアポの時間までカフェでサクッとランチをした。
正直な所、その時話した内容を覚えていない。
それよりもこの不安とモヤモヤとどう打ち消して、冷静な自分に戻そうか
そんなことばかり考えていたと思う。
 
続く